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バイトで買える車。KP61スターレット [車ネタ]

バイトで買える車。
当時のコマーシャルのキャッチですが、携帯電話が無いころはバイトでお金をためて車を買ったのですね。
(最近は携帯でお金を使うので貯金もあまり無いらしい)

KP61スターレット
レース、ラリーの入門車で活躍しました。
一時ラリーではAクラス(1300cc以下)では他を圧倒していました。
ワンキャブ、4速、3ドアが基本。EFI車もありましたが回らないエンジンは競技では使えません。

乗っていたファミリアをナビゲーターをやってくれていた友人に車を売り、浮気心を起こしてBMW2002の中古を購入しました。一年BMWを所有していましたが競技にナビの車で出るのもやはり長くは続きません。

ラリーのシリーズを追いかけて見たいという気持ちや、身の回りの変化などもあって実家に帰る決断をします。
実家に帰り会社を辞めた退職金でKP61スターレットを買いました。
すでにスターレットも販売から長い時間もたちラリーでもスズキカルタスが台頭してきました。
スターレット自体も時期KP71の販売がささやかれていました。
注文すると1週間もしないで納車になり、その日のうちに車内の床のカーペットをはがしてました。

当時、有名ではありませんが地元でマイナーツーリングのレースをやっているメカの方にお願いをしてチューンしてもらいました。農家の庭先のガレージにMT仕様のサニーがおいてあるようなガレージです。富士フレッシュマンシリーズのMTレースでは常にトップクラスの方でした。

自分でアンダーコートまではがして持っていくと一ヶ月くらいで完成したと思います。
トヨタの車は当時の車の中でも有名なくらい車体が弱くスポット溶接が少ないということでした。
レースでは行われていませんがラリーでのスポット溶接増しは必要なチューンでした。これが面倒でもあります。
当然エンジンはノーマル。
ロールバー、足回り、ガード類、等基本のところ飲みの改造です。お金が無いのでミッション、デフはノーマルです。
KP61に関しては詳しいことを書いてあるサイトがいくらでもあると思うので車自体はそちらを参考にしてください。
私は以前からトヨタの車には興味はありませんでした。
しかし、ラリーで戦績を残すためにはトヨタの車が必要でした。
安く、豊富なパーツ、情報は大きな武器です。稚拙な運転テクニックは優れた道具(車)でカバーするしかありません。ファミリアもいいのですがやはりラリーでは勝てる車ではありません。
最終的にはクロスミッション、LSD、等もつました。
そういえばミッションはトヨタはすごいなと思ったことは、分解組み立てが非常に楽ということです。
当時のマツダ車のミッションは硬いという評判でした。
硬いと言うのはギヤーのシフトが硬くて入りにくいというう事ですが、整備するとき、ギヤを分解すのが硬いのです。
しかし、トヨタのミッションはスカスカと分解できるのです。
自宅で専用工具も必要なくクロスミッションを組みこみました。
ミッションのパーツ代が新品で10万円くらいだったと記憶しています。なぜ中古を買わなかったのか今では覚えていませんが見つからなかったのかもしれません。LSDはASS`yで中古を購入しました。
エンジンがまた壊れない。
日産サニーのA12と同じくらいこの4K型エンジン(型式は詳しくないので確かとは思うのですが)は名機といえるのではないでしょうか。
このグレードにはタコメーターはありません。スターレットを使用している方に聞いたところ大森の小さなタコメーターをハンドルポストの上に一個つけておくとのこと。
シフトはエンジンがサージング(エンジンが回らなくなって)起こすまでまわしてから変速するとのこと。
「壊れないよ」の一言です。
「じゃあタコメーターは何のため?」といったら
「車検のとき3000rpmまでまわすでしょ。」ラリーの車検時に騒音測定で3000rpm回すときのためというのです。私もそのかわいいメーターをハンドルポストの上につけていました。
全くと言っていいほど何もしませんでしたが最後までよく回ってくれました。

KP61-2.jpg
某雑誌から拝借 86年8月埼玉のラリー すでに車両がノーマル化ロールバーも無く補助灯にはカバー、アルミホイ-ルも純正以外は禁止。でもがんばって走っています。
そしてこの車での結果は。
最初に狙ったシリーズは東京フレッシュマンシリーズ。
気持ちはその上のクラスをやりたいのですが、規定で出れないのでフレッシュマンクラスからということになります。
年間6戦を計画しました。そのほかにも何戦か練習の意味を含めて出ました。
戦跡はいうとナビのおかげで何戦かは入賞というところでした。
翌年、お待ちかねの上のクラスのチャレンジシリーズにエントリーです。といっても格式は地方戦なのでフレッシュマンと変わりませんがアベレージ速度は若干上がってきます。早いラリーはお金もかかる。
東京シリーズといっても埼玉が中心になってきます。この年も年間6戦を予定しましたがシーズン半ばでクラッシュしてその後のラリーには出れませんでした。
その翌年はそこそこの成績ですがお立ち台に上がることは一回も無く入賞がやっとです。
すでにカルタス、EP71スターレットが登場してきました。それを思うと悲観する成績でもありません。

そしてラリー界が大きな転機を迎えました。
車両のノーマル化です。
サスからミッションからすべてロールバーまで禁止という。車検に合格しなければいけないということになったのでした。
はじめの一年は車体をノーマルに戻して出ましたが出場車両は大幅に減ってしまいました。
前年までの盛況ぶりを考えると驚きでした。ラリーの台数制限で60台。ABクラスだけで20台でした。シリーズのポイントがないとエントリーを受け付けてもらえない状態だったです。
すでにKP61で出ているのは私たちだけになってしまいました。成績は台数も減ったのに出場者の中盤をキープがやっとです。

その翌年はラリーのイベント自体でも規制が始まり、公道すべてでの60km/hを超えることは許されないとなって開催自体が危うくなっていきます。
私もすでに時代遅れに、車体の老朽、私自身の仕事も考慮して競技を終了することになりました。

今現在、WRCの車両が公道で昼間ラリーができるということにもなった最初の一歩だったのでしょう。
日本選手権のエントリー選手名を見ると世代交代が遅く感じます。
2世の名前も見えます。
ラリー自体は社会に認められてきているのですが入門のハードルは高いのでしょうか。

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